棒茶　★★★

chagamaの「棒茶　★★★」は、特別な棒茶。
4月に摘み取られた、ミル芽(静岡の方言で若い芽のこと)の煎茶を仕上げた際に取れた棒茶のみを使用しています。

「棒茶　★★★」に求められるのは、どれだけ旨味成分が多いか。
棒茶、実は葉の部分より多い成分があります。
旨味、甘味の成分であるテアニン、そして香ばしさの成分であるピラジンが代表的なもの。
「棒茶　★★★」は、その中でもテアニンを最も重要視してつくっています。
棒茶なのに玉露のような旨味と甘味。
封を切った瞬間に解き放たれる、香ばしくて甘い香りも魅力的です。

棒茶は葉と違い渋味と苦味の含有量が少ないため、「棒茶　★★★」を湯冷しして淹れると、旨味と甘味が溢れるトロトロな味わい。
どんなに熱湯であっても渋味と苦味が抽出されず。
水出しにも最適な万能なお茶。

chagama店主が品質に納得できない年には、販売を停止することも。
これだけ濃い棒茶にはなかなかお目にかかれないと自負しております。

日本茶には色々な種類があります。
畑の違い、製造方法の違い、仕上げ途中で分類されるお茶など様々です。

「棒茶」とは、仕上げ加工工程で選別されたお茶です。
仕上げ加工工程では、出物(でもの)と呼ばれる副産物が何種類か選別されます。
代表的なお茶は、芽茶、 棒茶、粉茶。

「棒茶」は茎の部分を選別したお茶。
茶葉を摘み取るときには、葉に繋がる若い茎の部分も一緒に刈り取られます。
仕上げ加工工程では、色を識別するカメラや静電気を利用してこれらの茎を選別します。
茎茶(くきちゃ)と呼ばれることもありますし、玉露や高級な煎茶から選別した特別な棒茶を「雁が音(かりがね)」「白折(しらおれ)」と呼ぶこともあります。