春のうた

chagamaの「春のうた」は、新茶を待つ春にぴったりのお茶。
春に合わせた火入れをした、期間限定のお茶です。

気温に合わせて、人間の味覚は変化します。
寒い冬には味覚が鈍り、濃い味を欲するようになるといわれています。
暑い夏には、冬とは全く違う味を欲するように。
全く同じお茶を飲んでいても、季節によって感じる味が変わるのです。
冬と夏の間の春、味覚が大きく変化する季節です。
chagamaの定番では季節によって微妙に火入れを変えて、変わらぬ味をお届けできるよう細心の努力をいたしておりますが、春には春に特化したこちらのお茶もお勧めいたします。

「春苦味、夏は酢の物、秋辛味、冬は油と合点して食え」
明治時代に食育を提唱した、石塚左玄の言葉です。
健康維持のための教えですが、日本にはその言葉に適した旬の食材が豊富。
「春苦味」のフキノトウや菜の花などの野草や山菜は、冬の間にたまった脂肪分を排出してくれます。
もうすぐ芽吹く春の「新茶」もまさに当てはまります。

冬にかけて少しずつ火入れを強くし香りを増幅させてきましたが、「新茶」時期にリセットをします。
「新茶」の鮮度、茶畑の春の香り、旬の素材を感じてもらえるような低い火入れ温度に落とすのです。
でも、今はまだ季節の変わり目。
じわじわと「新茶」の火入れ温度に近づけて行く時期。
爽やかさの中に、火の香りがほのかに香るお茶に仕上げました。
「新茶」を楽しみに待ちつつ、繊細な火入れにこだわった「春のうた」です。